Sunday, June 5, 2011

ヒロシマノート



















ヒロシマノート(大江健三郎 著)

私の頭の中で起こった、”地震”から始まった連想ゲームのもう一方の端に、この本があった。だから、今読んだ。

人間の”威厳”について、こんなに考えさせられたことはなかった。
「いげんってなに?」と子どもに聞かれても、答えられないなあ。

大江さんの文体は、ドリルのようにぐいぐいとあの人々の心を奥へ突き進み、言葉を掘り出してくる。それは、あの人々の言葉ではなくて、あの人々の心を私たちに届けるために必要な重さの言葉。

その心にも言葉にも圧倒され、まだ、どうとも自分なりには扱えない。
でも、感覚だけじゃなく、言葉で心に留め置いておこう。

今回の震災についての外国人のコメントにもよく登場してたなあ、Dignity。



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