日本人映画監督のニューヨークサバイバル日記 How to survive New York life as a Japanese filmmaker
Monday, April 25, 2011
ヘルガ・バンシュ (Helga Bansch)
ヘルガ・バンシュ (Helga Bansch)
オーストリア出身のイラストレータ−・絵本画家。
構成の大胆さと視線のつくり方が抜群に楽しい絵。
登場人物たちの視線の配置も、それを読者に届ける方法も独特。
ページをめくるたびに、
ああ、その手があったか、って思う。
行き詰まったときに、解放してくれる絵。
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Sunday, April 24, 2011
ガールフレンド・エキスペリエンス (The Girlfriend Experience / バブル (Bubble)
ガールフレンド・エキスペリエンス (The Girlfriend Experience) と バブル (Bubble)
を観ました。
ガールフレンド・エキスペリエンスは、
扱ってるネタ一つ一つの突飛さにも関わらず、物足りなく感じた。
主人公の心をもう少し深く観たかった。
バブルはおもしろかった。
ここで扱われている、人間の精神と言動のズレ、とでもいう部分は、
私の一番好きな分野だから、それもハマった一因かもしれないけど、
それよりなにより、この映画は、
人物と設定と演出がブレなければいい映画を作ることができる、というお手本です。
俳優は全員演技未経験者、ストーリーはあったものの脚本はなし、セリフはすべて即興、スティーヴン・ソダーバーグ監督 (Steven Soderbergh) 自らカメラも編集もやる、予算1.6万ドル。
だけど!
演技とセリフが自然そのもの、 人物像がシーンごとにぐんぐん深まる、目に楽しい映像満載。お見事です。
先月、 スティーヴン・ソダーバーグ監督 (Steven Soderbergh)は、
今関わってる2作品が完成したら映画業界から身を引く、と発表した。
インタビューで、
”映画制作している時に、ああこのシーンあるいは感情は、以前撮ったことあるな、と思いたくない。”
と言っていた。
彼のつくった映画の幅広さ(プロデュース会社を持ち、監督、カメラ、編集をやり、低予算から大作まで、エンタメものから個人的なもの、ドキュメンタリータイプからギャグものコメディまで)をみると、そうかも、と思う。
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Saturday, April 23, 2011
Friday, April 22, 2011
虚構に虚構
強欲資本主義 ウォール街の自爆
ゴールドマン・サックス研究 世界経済崩壊の真相(ともに神谷秀樹著)
を読みました。
”強欲”の恐ろしさに、縮み上がる思いで読みました。
そして、怒り。
一番頭に響いた言葉は、”虚構に虚構”。
これは、下村治博士がレーガン政権下のアメリカを表現したものとして引用してあったんだけど、
現在のアメリカと日本の姿として受けとめた。
虚構に虚構を重ねる経済政策、
そして、今私たちが生きる社会も、”虚構に虚構”じゃない?
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Wednesday, April 20, 2011
チャンス (Being There)
チャンス (Being There) 観ました。
有名な作品だけど観てませんでした。
でも、今観たのは、いいタイミングでした。
なぜかというと、、、
現在の日本がそこにあったから。
20世紀後半、不況下におけるアメリカの話。
不況下すべての問題点に加え、
産業化、貧富格差、人種差別、政党争いなど、しっかり盛り込まれています。
これらを風刺的に斬っていく語り方は、観たことないものとは言えないけど、
勝因は以下かなと。
ー風変わりな主人公・チャンスが、リアルな人間として生きてる。
ー大屋敷の空間的な間と、スローしゃべりの間の妙かな、で、 観客をちょっとした異次元(5次元くらいかな)へ連れて行く。
ーラストの不明瞭さと異次元感。
ーピーター・セラーズ、笑わせてくれるやん!
もちろん、脚本がユニークだというのは言うまでもなく。
この映画を、日本を覆うフラストレーションを感じながら観ると、
”真理はすぐそこにあるよ、前からね。”
って言われたような気がした。
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Tuesday, April 19, 2011
図解雑学 菜根譚
菜根譚は菜根譚でも、
”図解雑学 菜根譚”が楽しい。
今日の言葉
”肉体はすべて借りもの
人間の身体は自然界からの借りもの、借りたものは返すのが当たり前。”
身体は天からの借りものであって、
自分だけのものでないことをよく見破り、真摯に受け止めたならば、
天下を任すに足る人物となり、世の中の煩雑なことからも抜き出せる
天下を任されたりはしないと思うけど、
煩雑なことからは抜け出したい。
真摯に、
ふむふむ。
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Sunday, April 17, 2011
リスベート・ツヴェルガー (Lisbeth Zwerger) の絵
リスベート・ツヴェルガー (Lisbeth Zwerger) の絵
(オーストリア出身の絵本画家)
私の中の別名は、”吸い込まれる絵”。
うちでは、現実逃避したい夜に開かれます、彼女の絵本は。
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Friday, April 15, 2011
Jonathan Harris の7つの質問
Thursday, April 14, 2011
錯覚の科学 (The invisible Gorilla and other ways our intuitions deceive us)
Wednesday, April 13, 2011
Tuesday, April 12, 2011
Wednesday, April 6, 2011
以前と以後
新聞に、クドカンさんのコメント載ってました。
「3月11日以前に書いた台本が別のものに思える。」
私も全く同じように感じた。
書きかけだった脚本は、なかなか続きが書けなくて、
結局、初めから書き直した。
2バージョンの脚本が今ここにあります。
「3月11日以前に書いた台本が別のものに思える。」
私も全く同じように感じた。
書きかけだった脚本は、なかなか続きが書けなくて、
結局、初めから書き直した。
2バージョンの脚本が今ここにあります。
Sunday, April 3, 2011
パリ20区、僕たちのクラス (ENTRE LES MURS/THE CLASS)
パリ20区、僕たちのクラス (ENTRE LES MURS/THE CLASS)
すごい映画でした。
登場人物がカメラ目線をしないってことだけが、
この映画がドキュメンタリーじゃないってことを証明してくれる。
オープニングシーン以外は学校内シーンのみ。
主役の生活は、”教師”という側面のみしか見せない。
でも、全く隙なし。
なぜかというと、
先生と生徒、教育、人種差別、家庭、学校、希望、成長、絶望、思春期、許し、教室、友達、愛情、居場所、親
と、 多くの現実が折り重なってるから。
これだけ層の厚い映画はなかなかない。
現代映画には層がたくさん必要だとつくづく思う。
じゃないと、映像慣れしすぎてる現代人は飽きちゃう。
でも、それをこのシンプルな構成でやってしまうところがすごい!
だから、より声が響くんだな。
村上隆さんも同様のことを書いておられました。 表現がさすがにおもしろい。
ー現代美術は、歴史が重層化(串刺し)しなくてはいけない。
ーハイコンテクスト化したレイヤーを入れる。たくさんあればあるほどいい。
ーレイヤーの中に50年代(戦後)アメリカアーティストを入れる、
そして自国の問題を串刺しする。 (芸術闘争論より)
串刺し!
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